奈良医院だより №474

       

〒018-3325

秋田県北秋田市元町11番15-3

奈 良 医 院

TEL(0186)62-1146

FAX(0186)62-1194

http://digital-k.com/nara.htm
令和8年6月1日      
(2026年) 

            「ハッピーエンド」  
                                        奈

 

 

 先月中旬、「緩和ケア萬田診療所」院長萬田緑平先生の講演とドキュメンタリー映画会に奈良医院スタッフと共に参加した。萬田診療所ではがん患者さん専門の在宅緩和ケアを行っており、患者さんの人生に寄り添い本人が希望する最期を送るため「穏やかな死に医療はいらない」として対応しているということでした。その内容は抗がん剤を止め、疼痛に対する緩和治療を中心に正に終末医療を目いっぱいしておりました。奈良医院でも、入院治療しても予後が改善しない症例には出来るだけ自宅にいたいという希望に添えるよう、かなり前の先代院長時代から対応してきました。これまでの症例には、癌の末期で余命が少ないので、対応してくれる医療機関があれば紹介して退院させますと入院先からお願いされたケースが多くありました。抗がん剤を中止し、痛みで辛い例には麻薬を使ってでも、疼痛を緩和し、好きな物を食べアルコールも好きなように楽しんでもらっていました。自宅では入院中と違い食事時間、内容、量、回数も患者さんの希望に沿って対応している為、入院中よりも元気になっております。中には、入院先から数週間の予後ですがと、依頼された例、亡くなるまで半年も自宅療養でき、大晦日の午後、家族に看取られながら息を引き取りました。乳癌、胃がん、膀胱がんなど複数の癌の高齢者のケースでは、紹介先からは半年位の予後として、依頼されましたが亡くなったのが2年以上たってからでした。また、遠くからの紹介癌患者さん、最後は故郷の自宅で過ごしたいとして帰省。抗がん剤を止め、医療用麻薬で緩和し、奥様は患者さんを置いて短時間パートの仕事を続けられるなど、穏やかな人生のラストステージを家族と共に自宅で迎えられました。後日、奥様から自宅療養では、苦しまずに最後まで一緒に生活ができ、会話できたことなどに感謝のお手紙をいただきました。 

当地域では北秋田市民病院で秋田大学5年生の地域医療実習をしております。その際は当院でも在宅療養実習として、訪問診療に連れて行っております。患者さん本人、家族の了解の上、学生を同行しておりますが、上記の3例は勿論、他の多くの例で医学生の教育にも協力いただいており感謝しております。最期は自宅でと考えている患者さん、ラストステージに可能な範囲で対応します、ご相談下さい。



                      てんじゅ裏