奈良医院だより   bQ40

                                     

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                        奈 良 医 院

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                           平成18年12月2日

                            (2006年)

平成18年を振り返って

奈良正人

今年奈良医院にとって最大の出来事は二代目院長奈良康一の死去でした。最後まで医師として現役であったこと、自分の病気とその程度、残された時間を分かりつつ天寿を全うしたことは、本人にとっても家族にとっても良かったと思っております。

人間の死亡率は100%ですが、その寿命はそれぞれ生まれたときから決められているのかもしれません。本人にとってどのように生きるか、もし病気があった時、それを治療したり共存したりすることで良い人生を送れるとすれば、病気の早期発見、治療は意味のあることと思います。

先日夜、血圧が上がりめまいもあり具合が悪いとして来院された患者さんがおりました。血圧が204/98mgであり、血圧とめまいの注射をし安定剤を寝る前に服用するように処方し、帰宅していただきました。翌日出掛ける予定が入っていたようですが、キャンセルした方が良いのかとの質問がありました。それは翌日の朝起きてから決めましょうと返事をし、結果を待っておりました。後日予定通り出掛けて楽しい時間を過ごしてきたとの連絡を受けました。この例のように自分が希望していることを安全にできるために、何か病気がある場合には早めに治療し、日常生活が制限されないようにコントロールすべきです。旅行に出掛けたり趣味の事などで過労になりトラブルが起きたとすれば、好きな事ができなくなります。具合が悪くなれば心配だから、と好きな事を我慢するよりも、好きな事ができるように日常生活の中で注意し体調を整えておくべきでしょう。仮に出掛けて帰ってきた後に具合が悪くなったとしても、具合が悪くなる前に行って来れた事が良かったと考える方が良いと思います。たった一度の人生やりたい事をやり、食べたい物を食べ、   

多少のわがままはゆるしてもらい楽しく過ごせれば良いと思います。

あなたの人生が楽しく有意義になるように医療面でサポートするのが医師の仕事だと思っております。神様が決めた寿命を変える事は不可能かもしれませんが、死ぬ寸前まで寝たきりにならないで動き続けられるように今後もお手伝いしていきたいと思っております。

どうぞ良いお年をお迎え来ださい。

 

てんじゅ裏