奈良医院だより  bQ62

                                          

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奈 良 医 院

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平成20年10月1日

(2008年)

痛 み に つ い て

奈 良 正 人

 

日常生活の中で色々な痛みを経験します。打ち身による痛み、虫歯による痛み、神経痛、関節痛、癌による疼痛等多種多様です。痛みを感じることは、生体の防衛反応の一つとして考えると分かり易いと思います。身体のどこかに異常があっても症状が無いと、発見が遅れたり、負担や障害があることに気が付かなかったりして悪化させてしまいます。痛みが出現したら、その部位に何らかの異常があると考えましょう。まず、痛みの出る動作は避け、治療を開始しましょう。打撲や運動に起因する疼痛では、局所の安静、冷却が原則です。マッサージや暖めることは逆効果です。神経痛では暖かくしておくべきです。神経痛の原因が骨にあったり、帯状疱疹などビールスだったりすることもあります。症状が強いときは早めに受診しましょう。痛みを抑えるために消炎鎮痛剤を使うことがありますが、患者さんの中には薬を服用しないほうが身体に良いと我慢している例がありますが、無駄なことです。痛みのストレスを緩和してあげるほうが身体にとって良いことです。ただスポーツ障害等で痛みがある場合は、原則として痛みを感じなくする治療はしないほうがベストです。負担があって痛いのに感じなくすることで、負担や障害が無い時と同じプレーをすることで、障害を悪化させ治癒を遅らせてしまうからです。

 癌による我慢できないほどの痛みも、鎮痛剤や麻薬などで緩和できるようになってきました。当院でも、麻薬の内服薬や、麻薬の24時間持続点滴治療で、最期まで苦痛を取り除き、在宅治療を行えた症例も経験しております。

 胃腸が弱く鎮痛剤が使用しにくい症例では、胃に負担の少ない薬剤を胃腸薬と一緒に服用することで解決しています。また坐薬や注射との併用、湿布や塗り薬など外用薬で改善されている例もあります。中には手術による改善が必要な症例もありますが、原因によって専門のドクターに紹介し対応しています。痛みを感じたら我慢せずご相談下さい。

 

てんじゅ裏