奈良医院だより  bQ8

                                        

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   奈 良 医 院

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平成22年8月1日

(2010年)

内服薬の適正使用と合剤について

               奈 良 正 人

医療機関から処方されたお薬が正しく服用されているかの調査が行われた事がありました。調査結果では患者さん自身が自己判断で指示通り服用していない例が多数あり、期待通りの効果が得られていないとの内容の報告もありました。さらに服用回数が多いほど、種類が多いほど指示通りに服用されていない傾向にありました。特に、使用薬剤が複数で服用方法がすべて同じでないケースで目立っていました。お薬は治療に必要な為処方されているのですから、指示通りに服用して初めて期待通りの効果が発揮されるものです。急性疾患で治療を開始し、早期に症状が改善しても病気が治ったのではなく薬で抑えられているときに、服用を怠り症状が悪化し長引いたりすることもあります。例えば、1日3回服用すべきものを1回にしたとき効果が3分の1になるのではなく、効いてる時間が3分の1になり治療効果が期待できないという薬剤もあります。複数の薬剤が処方され、服用回数がそれぞれの薬剤で煩わしいと思われたときは、処方を一包化し利便性を図ることもできますので気軽にご相談下さい。ただ薬の種類によっては混ぜて処方することができないもの、同じ時期に平行して使用するのが禁止されている薬剤もあります。複数の医療機関を受診し投薬を受けた場合は、主治医か管理薬剤師に他の医療機関での処方内容をお知らせ下さい。近年二種類の薬剤を1錠にするなど、いわゆる合剤が多く作られるようになりました。服用数が減ることによって飲み忘れを減らしたり、薬剤費の自己負担分を減らしたりすることもできるようになりました。特に複数の降圧剤や、降圧剤と高コレステロール血症治療薬の合剤の長期処方可能例がでてきました。当院でも患者さんの利便性や経済性などを考慮し積極的に合剤使用や一包化をすすめていきたいと考えております。内服薬の併用や食品との組み合わせ等についても気になるときは主治医か薬剤師さんにご相談下さい。医薬品の正しい利用と治療効果を確実にするために、さらに副作用の発現を見逃さないためにもお薬に関心を持って服用していただくようお願いいたします。

てんじゅ裏