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平成23年7月1日

(2011年)

 熱中症に注意

奈 良 正 人

 本格的な夏を前に厚生労働省は6月3日、熱中症予防の普及啓発と注意喚起についての事務連絡を各都道府県などへ発出し周知を求めた。特に熱中症になりやすい高齢者などへは保健所や介護事業者などを通じて、こまめな水分補給やエアコンの使用といった予防法を呼び掛けていくとしている。昨年は猛暑の影響で熱中症の患者が増加し死者の1718人と過去最大となった。今夏は東京電力福島第一原子力発電所の事故の影響で昨年夏のピーク時よりも15%の節電が求められている。厚生労働省は、国民に向けて熱中症予防のリーフレットを作成。「節電を意識するあまり健康を害することのないよう、気温や湿度の高い日には、無理に我慢せず、適度にエアコンなどを使用するなど、熱中症に充分注意いただくよう呼び掛けていく」としている。

 夏の暑い時の外での作業やスポーツ活動も熱中症の危険があります。特に昨年は熱中症事故が続出し、テレビや新聞などで連日報道されました。スポーツ活動中においても熱中症事故が多発し、死亡事故にいたるという最悪のケースまで発生しました。最近40年間にスポーツ活動中の熱中症発生の報道件数は339件で、種目別では野球が最も多く、次いで登山、マラソン大会となっています。またそれぞれの種目の中でランニング中の発生が多いこと特徴で屋外だけでなく、室内種目でも発生しています。暑いところで無理に練習しても効果が上がらず、危険なだけです。涼しい時間帯を狙ってトレーニングするか、休みにすることが大切です。仕事も同様に考えて対応しましょう。

 暑い時に体を動かすとたくさんの汗をかくため、水分補給がとても大切です。汗をかくと水分だけでなく塩分も失われます。失った水分と塩分の補充、さらに吸収の速さを考えると塩分と糖分をほどよく含んだ飲料が適しています。日本体育協会でもスポーツドリンクを推奨しています。

今年も6月中すでに熱中症発生や死亡例が報告されています。屋外だけでなく屋内でも気温28°C以上、湿度70%以上で熱中症発生の危険があります。暑さ位と甘く見ないで、温度湿度管理と水分補給を充分にし夏を乗り切りましょう。

てんじゅ裏