奈良医院だより  bR06

                                                

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平成24年6月1日

(2012年)

夜間当番医制度の有効利用について

奈 良 正 人

 

北秋田市ではほとんどの医療機関が参加し、交代で365日夜間当番医をしています。この制度は旧鷹巣町時代の昭和60年7月から1日も休むことなく27年近くも続いています。北秋田市には救急指定病院機能を持つ北秋田市民病院がありますが、夜に熱が出たとか、急におなかが痛くなったとか、入院を必要としない程度の病気で救急指定病院が毎晩混むようになると、本当に救急処置を必要とする患者さんが来院した時動きが取れなくなってしまいます。また、その他の医療機関のドクターが医師会行事や個人的な用事でたまたま全員不在になり、一時的に無医村状態にならないようにしようという考え方で始まったものです。夜間当番医は午後6時30分から9時までで、あくまでも緊急対応目的ですが、中には何日も前から症状があった例や、本人や家族の都合だけで夜間に受診する例も見られます。夜間当番医では応急対応のため、時には専門以外の医師の診察もあり、日中の診療体制よりは低いレベルでの対応しかできないのが現状です。そのため日常診療で行っていた検査がすべてできるわけでもなく、応急薬剤投与で経過をみることもあります。高熱などの症状が改善しないのに、連日夜間当番医だけをハシゴし危なく命を落としそうになったつつが虫病の症例が思い出されます。

また院外処方を出している入院室の無い医療機関が夜間当番の時は、夜間当番薬局に9時まで対応していただいておりますが、9時の終了寸前に受診されると、調剤が間に合わなくて患者さんに不自由をおかけしたり、薬剤師さんに終了時間後も待機をお願いしたりでご迷惑をかけている時もあります。夜間当番医を受診する時は診療時間が決まっていますので早めの受診をおすすめします。尚、夜間当番医は北秋田市広報、新聞、大館北秋田医師会ホームページで検索可能です。

 時間外に何か問題があった時は、まず主治医に連絡を取り指示を受けるのがベストです。主治医がいない患者さんや、主治医と連絡が取れず電話指導を受けられない時は夜間当番か救急指定病院を利用しましょう。普段服用している薬剤がある例ではその内容をわかるようにして、受診しましょう。

 奈良医院では毎月2〜3回夜間当番を引き受けていますが、奈良医院のホームページでも検索可能ですし、夜間当番の時予防接種にも対応しています。夜間当番時に予防接種を希望される場合は事前にご予約下さい。ワクチンを準備しお待ちしております。

てんじゅ裏