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平成24年11月1日

(2012年)

風邪は万病の元

奈 良 正 人

朝晩気温が下がり暖房が欲しくなる季節となりました。昔から「風邪は万病の元」と言われておりますが、身体の抵抗力が落ちている時は風邪に限らず色々な病気に罹りやすいものですが、風邪で体調が悪い時は各種疾患の合併があると進行や悪化に影響されやすいとも言えると思います。一口に風邪と言っても何もしなくても自分自身の抵抗力だけで改善するものから、肺炎になり命を落とすものまで、多くの呼吸器感染症がまとめて言われているようです。昨年日本人の死亡原因のトップが癌で2位が心臓病で変わりありませんが、4位だった肺炎が前年までの3位の脳卒中を抜いて3位になりました。死亡広告を見ても高齢者の肺炎による死亡が多いような傾向にあります。

色々な呼吸器感染症から肺炎を起こしているようです。中でも肺炎球菌については、大人も小児も予防ワクチンがあり、北秋田市では公費補助が充実しており、是非予防接種を受けるようにしておきましょう。

風邪症状を起こす各種ビールスでは、インフルエンザ予防ワクチンが知られています。予防接種をしても100%感染予防ができるとまではいかないのが現状ですが、重症化を防ぐという意味では実績のあるワクチンで予防接種をしておくと、たとえインフルエンザに罹っても軽くすんでいます。たとえ感染しても抗ビールス剤を早めに服用すると、劇的に改善します。風邪位と甘く見ないで、早めの受診をお勧めします。

今シーズン話題のRSウイルスによる感染症は、まさしく咳、発熱等の風邪症状ですが、このビールスには特効薬がありませんし、1歳未満の乳幼児では警戒が必要な感染症です。

風邪症状があるときは様子を見て受診を決めると思いますが、症状が強いときは早めに受診し、大事をとりましょう。我慢して仕事や登校をしていると、感染症の場合多くの人にうつしてしまうことになります。

鼻やのどなどの粘膜は湿っている状態が良いのですが、暖房が入る時期には乾燥し、粘膜の抵抗力が落ちてしまいます。乾燥させないように、こまめに水分補給をしたり、うがいをしたり、マスクを使用するなど、日頃の注意が大切です。全身的には抵抗力を落とさないよう、過労に注意し体調管理に心がけましょう。

てんじゅ裏