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奈 良 医 院

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平成25年4月1日

(2013年)

野外活動のすすめ

―運動療法の効果に期待―

                            奈 良 正 人 

例年以上に多かった雪の季節も終わり、春らしくなってきました。除雪作業で大変だった人以外は、冬の間運動不足であったと思います。体重が増え気味になり、血圧が上がったりコレステロール値や血糖、HbA1Cが増えたりした人もいると思います。運動することにより、これらは下がってきますが、日常的に運動習慣のある人以外は、健康のためとは言え運動をするのは大変だと思いますし、激しい運動は身体への負担が大きく、健康的でないこともわかってきています。スポーツウエアを着て運動しなくても、身体を動かすのがすべて運動と考え行動しましょう。運動強度からすると、楽からややきつい程度の運動で充分効果があると言われています。散歩でもいつもよりやや早めに歩くとか、ショッピングでお出かけの時はエレベーターやエスカレーターを使わず、階段を利用するだけでも続けているとかなりの効果が期待できると言われています。

季節的にはお花見や山菜採り、渓流釣りのシーズンになりました。野外活動に積極的に取り組みましょう。運動を目的としなくても、自然に身体を動かすような活動は楽しみながら健康にもつながるという意味でもお勧めです。

心臓病や腰痛や足・膝関節に問題がある例では主治医から、自分にあった運動の種類や強度についてアドバイスをもらって行うようにしましょう。

 春先からの野外活動では、花粉症対策とダニに注意が必要です。花粉症の人は予防的に抗アレルギー剤を服用し、花粉に暴露されないような服装やマスク使用を心掛け、外出後は衣類のほこりを家の中に持ち込まないよう取り除き、こまめに洗面やうがいをしましょう。またダニについては、ツツガムシが気になるところですが、最近ではツツガムシ以外でもダニが原因で起こる感染症にも注意するよう言われています。いずれにしろ、野外活動中は出来るだけ肌を露出しないようにして、帰宅後出来るだけ早くシャワーや入浴し、衣類を全部着替えるようにしましょう。

 運動療法は費用対効果も良く、薬物療法より安上がりで効果も期待できます。食事療法も同様に効果的です。運動療法と食事療法を行いつつ、必要に応じて薬物療法を併用していくと更に効果が期待できます。あなたの身体についてかかりつけ医と相談し、元気で天寿をまっとうするためにも、運動療法を取り入れましょう。

てんじゅ裏