奈良医院だより №359

                                               

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秋田県北秋田市住吉町7-1

奈 良 医 院

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平成28年11月1日

(2016年)

ワクチンで疾病予防

朝晩の冷え込みが目立ちインフルエンザの季節になってきました。先月半ば過ぎには秋田市でインフルエンザの集団発生による学級閉鎖のニュースが飛び込んできました。当院でも10月半ば過ぎからインフルエンザの予防接種を開始し、約1200回分のワクチンを確保しております。接種回数は13歳以上が1回、生後6ケ月以上12歳までは2回ですが、2回目は1回目接種後3~4週間後が望ましいとされております。予防接種でインフルエンザの発症を100%予防できる訳ではありませんが、重症化は防げると言われており、自治体からの補助も受けられますのでお薦めです。また肺炎球菌ワクチンは小児と65歳以上が対象になっておりますが、肺炎が脳卒中を抜いて死亡原因の第3位になったことから、国でも数年前から65歳以上を5歳刻みに1回だけを定期接種としました。しかし、北秋田市では65歳以上は何歳でも任意接種で、しかも5年以上経過した場合の追加免疫の予防接種にも公費補助を実施しています。この補助事業は旧鷹巣町時代から行われており、全国でも最も手厚い補助内容で継続しております。
 小児においては、定期接種としてBCG,小児肺炎球菌、アクトヒブ、四種混合(ジフテリア、百日咳、破傷風、ポリオ)、水痘、B型肝炎等が行われております。定期接種で決められた期間内での接種は全て公費で賄われ、自己負担ゼロで受けられます。任意接種のムンプス(流行性耳下腺炎:おたふく)、ロタも北秋田市では補助事業として行われており、他市町村より少ない自己負担で受けることができます。また小児では予防接種ワクチンの種類も多く、接種間隔もワクチンによって異なりますので、計画的に接種することをお薦めします。体調が優れず接種を延期すると、次々後の接種に影響しますので、数種類のワクチンの同時接種をお薦めします。小児科学会での調査で、同時接種でも予防効果や副作用の発現に単独接種と差が無かったと報告されており、安心して同時接種でご計画下さい。迷った時は当院職員にご相談下さい。
 病気の早期発見、早期治療が勧められていますが、病気の予防がもっと優れていると思います。ワクチン接種で病気の発症や重症化が予防できるものは積極的に受け、元気に生活できるようにしましょう。

てんじゅ裏