奈良医院だより №381

        

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奈 良 医 院

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平成30年9月1日

(2018年)

奈 良 正 人

金足農高甲子園準優勝

―秋田県高校野球強化プロジェクト委員会―  奈

 夏の甲子園大会では2010年まで秋田県チームは13年連続初戦敗退が続いていた。県としてこの状態の打破に真剣に取り組む具体的活動を進めるために、平成23年秋田県高校野球強化プロジェクト委員会を立ち上げた。
 プロジェクト委員には秋田県野球協会、秋田県高校野球連盟、秋田県中学校体育連盟軟式野球専門部、秋田県体育協会、秋田県観光文化スポーツ部等から10名が選出された。私もスポーツドクター兼秋田県体育協会スポーツ医・科学委員長の立場で任命された。更に中京大中京高総監督の大藤敏行氏、元日本新薬野球部監督で甲子園大会NHK解説者で選抜高校野球選考委員の前田正治氏、早大大学院スポーツ研究科非常勤講師の清水隆一氏、國學院大學健康体育学科助教授の神事努氏、日本オリンピック委員会、筑波大准教授高橋義雄氏等5名がアドバイザーとして招集された。
 この委員会では目標として「甲子園において活躍できるチームの育成~5年間でベスト4入り~」。戦略として「技術的側面の充実」「戦略的側面の充実」「医科学的側面の充実」「環境的側面の充実」を掲げ5年計画で始まった。プロジェクトは11年の開始後、15年の選抜で大曲工が1勝、同年夏の大会でも秋田商が8強入りするなど、成果を上げ終了となる予定であった。この成果を受け、秋田型高校野球育成・強化プロジェクト委員会として更に3年間の継続事業として行うことになり、今年度が最終年度であった。 
 このタイミングでの金足農高の準優勝は秋田県体育協会スポーツ医・科学委員長を定年で辞任してからもスポーツドクターの立場からプロジェクト委員会の一人として関わっていた私にとっても嬉しいことであった。
 プロジェクト開始前は県内高校のグラウンドには「めざせ甲子園」の目標が多く見られたが、プロジェクト委員会では「めざせ日本一」を目標にするよう意識改革を促した。またアドバイザーによる甲子園対策の支援も手厚く、期間中は投球動作の解析を元に投球指導したり、優勝を目指して戦おうと打撃のアドバイスをしたり、金足農高選手のレベルアップにつながったと思う。大会期間中は秋田大学整形外科から、大会終了まで帯同ドクターが交代しながらも切れ目無く派遣され、選手をサポートした。「奈良医院だより」を利用し、金足農高の活躍には秋田県の多くの関係者の裏方的サポートがあったことを報告させていただきました。今後の秋田県勢の活躍を皆さんと共に応援し、期待しましょう。

てんじゅ裏