「春に流行する子どもの病気」
季節の変わり目はかぜなどもひきやすい上に、特に春から初夏にかけては子どもの代表的な感染症(はしか、水ぼうそう、おたふくかぜ)も流行するシーズンです。
これらは感染力が強いので、かかったときには学校保健法により登園・登校が一定期間禁止されます。
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はしかは麻疹ウイルスの感染で発症します。最初にみられるのは、せきやくしゃみ、鼻水、目やになどかぜのような症状です。続いて38℃くらいの高熱が出て、2~3日すると頬の内側に小さな白い斑点がみられます。その後、熱はいったん下がりますが、再度39℃近い高熱になり、発疹が出るというのが一般的な経過です。お母さんから抗体をもらって生まれてくるので、感染はそれが切れる1歳ころから起こります。
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水ぼうそう(水痘:すいとう)は、ヘルペスウイルスの1種である水痘-帯状疱疹ウイルスの感染で発症します。高齢者に発症の多い帯状疱疹は同じウイルスによるものです。1~4歳の子にかかりやすく、9歳までにほとんどの子どもがかかるとされています。
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昭和堂薬局
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◆咳がでる
10分に1回くらいのゴホッという咳は、様子をみても大丈夫。発熱しているときや何度も咳き込んで吐くときは診察を受けましょう。次のようなときも診察を受けましょう。
①
痰が切れず咳き込むことを繰り返す
②
声がかすれ、犬が吠えるような咳をする
③
呼吸にあわせヒューという音がする
④
突然むせて激しい咳き込みが続く
◆咳が出たらどうするの?
水を少し飲ませ、窓を開けて換気すると軽くなることがあります。痰を出させるためには、水分摂取と体位交換が必要です。ぬるま湯で湿したタオルを口や鼻にソッと当ててみると、痰が出やすくなることもありますので、試して下さい(長くても15秒程度でやめる)。
水分を飲ませるとき、オレンジなどの柑橘系の飲み物や牛乳類は吐き気を誘発するので飲ませないでください。乳幼児で呼吸数が普段より多く(1分間50回以上)、顔色が悪くなって呼吸が苦しそうなときは急いで診察を受けましょう。
秋田県・秋田県医師会
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急病対応ガイドブックより
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