鉄剤注射使用について ※ 薬剤師だより ※

鉄欠乏性貧血の治療薬である鉄剤注射の不適切使用による問題で、日本陸上競技連盟は2016年4月に鉄剤注射を使用しないよう警告を出した。これは血液中の鉄分が充分あるのに注射すると血清鉄が多すぎてヘモクロマトージスになり肝臓に障害をきたすからです。先月の読売新聞に関連記事が出ており、全国の強豪校において不適切な鉄剤注射使用の例があったことが報告されていました。持久力関係競技種目では貧血は致命的であり、適切な貧血管理と治療が必要なことも確かです。そのため持久力が高まるからとして、鉄剤注射を希望されるケースがありますが、当院では貧血検査をして血清鉄を確かめてから対応しており、希望されてもお断りしたこともありました。逆に血清鉄が低く鉄剤の内服薬を服用しても効果がなく、治療として鉄剤注射使用が必要なケースでも日本陸連から警告があったからと言う理由で断られ、適切な治療が出来ず選手に辛い思いをさせていることもあり、スポーツドクターとして心を痛めておりました。12月になり日本陸連では、治療を含め鉄剤注射使用原則禁止を打ち出しました。治療が必要な症例でも禁止となると、病的状態で競技に参加させることになり、記録低下に拍車をかけることになります。日本選手の持久力アップが難しくなり世界に遅れをとることになる心配が現実味を帯びてきました。

◆2月の休診のお知らせ◆

奈良正人院長、札幌スキー国体帯同の為、下記の通り休診となります。お薬がなくなる方はお早めにいらして下さい。よろしくお願いします。

 2月14日(木)・15日(金)・16日(土)  

   

「冬場の水分補給」

冬は、空気の乾燥により体から水分が失われやすいのに加え、喉が渇きにくいなどの理由で夏場に比べて飲料摂取が少なくなることから、日常的に脱水のリスクにさらされています。体感温度が低いと喉の渇きを感じにくいことも理由のひとつですが、体を冷やしたくない、トイレが近くなるなどの理由で飲料の摂取を控える場合もあります。また、冬の運動時においても、適切な水分摂取が足りていないとの報告もあります。
 暖房の効いた部屋で長時間過ごすときなどは、喉の渇きを感じる前にこまめな水分補給を心がけることが重要です。
 水分は水やお茶などの飲み物だけでなく、鍋や麺類、野菜、果物などの食事からも補給されます。
 乾燥した環境では、喉や鼻の粘膜が乾燥して、ウイルスが攻撃しやすい状況になってしまいます。つまり、風邪をひきやすくなったり、ウイルスに感染しやすくなってしまう可能性があるのです。そのため水分をしっかりとって、粘膜を潤す、体の水分が少なくて潤す粘膜を出しにくい状況を作らないということが重要です。

              <昭和堂薬局> 

蒔苗隆先生 診察日

 1月・・5日(土)、19日(土)

 2月・・2日(土)、23日(土)

   ※午前9時30分~12時

※当日は外来担当医師が2人となります。


 今年もどうぞ

よろしくお願いいたします。