奈良医院だより   bQ13

                                                                                    

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                         平成16年9月1日

                         (2004年)

検診、人間ドックで異常を指摘されたら

奈良正人

一般検診、職場検診などが活発に行われ、検査結果を受け取る時期になりました。人間ドグを受けた人は検査結果を受け、要精査、要医療と言われることがあります。検査結果で要精査の指摘をされたときは、できるだけ早く検査を受けて下さい。そのときは検診の結果報告書を持参し専門医を受診すべきですが、かかり付け医がいるときはどこで検査を受けるかを相談して受診するのがベストの方法です。

健康診断は、その結果を自分の健康度アップに役立てたり、健康にとってマイナスになる部分を見つけることにより、病気の早期発見、治療に結び付いて初めて意味を持つものです。検診やドックで異常を指摘されても放置している例もありますが、結果を無視するくらいなら受けない方がよいと思います。また医療継続している例で、検査結果異常なしと言われたときは、病気がないのではなく良くコントロールされているという意味ですので、治療を中断せず継続すべきです。もちろん検査結果は主治医に持参し見てもらうことが必要です。自覚症状があるのに検診が近いからそこで検査しようと考えるのは間違いです。自覚症状がある場合は医療機関を受診しましょう。自覚症状がない場合に受けるのが検診や人間ドックと考えて下さい。

医療継続をしている例では、主治医が定期的に検査をし、その結果を治療に生かしながら継続治療をすすめていくものです。主治医から検査予定を言われたときに検診があるからそちらで受けるという理由で拒否する例もありますが、医療機関での検査と検診での検査はすべて同じレベルではありません。医療機関での検査を優先し、検診や人間ドックのデータは参考にしてもらうという姿勢が必要です。

胃や大腸のポリープなどで精査を受けたときには次回からは検診ではなく精査医療機関で繰り返しチェックしたほうが望ましいと思います。前回を比較しながら経過をみるのが有利になるからです。

いずれにせよ検診や人間ドックの目的は「健康の確認」と「軌道修正による病気の予防」にあります。病気に早期発見は定期的に健康を確認することによって生まれる副産物と考えて下さい。たとえ検診の結果は異常なしであっても自覚症状が現れたら医師の診察を受けましょう。検査に出ない病気や早期の病気である可能性もあります。ふだんから自分の体調には気を配りたいものです。

 

てんじゅ裏