奈良医院だより    bQ22

                                                                             

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                           平成17年6月1日

                            (2005年)

心肺蘇生とAED(自動体外式除細動器)

奈良正人

心臓が止まったり、呼吸が止まったりした時は直ちに心臓マッサージや人工呼吸が必要になります。原因にもよりますが、心臓マッサージや人工呼吸等心肺蘇生をしてもなかなか救命率が上がらないのが現状です。心臓マッサージで心臓が正常な打ち方に戻ると良いのですが、心拍停止や心室細動等が続くと血液が循環せず、脳が死んでしまいます。

心停止はいつでもどこでも起こり得るものです。心停止の多くは心室細動により起こると言われており、素早い除細動が最も有効な救命手段です。心停止から除細動は1分遅れる毎に救命率が10%減少します。今までは救急救命士が現場に到着するまでは除細動できませんでした。しかしAEDを使えば簡単に素早く救命処置が出来、命を助けることが出来るのです。

ケガ人や急病人、あるいは倒れている人(傷病人)の心停止の遭遇した時、従来日本では傷病人の周りにいる市民が出来る手当ては、119番通報と心肺蘇生だけでしたが、これにAEDが加えられたことは画期的なことです。心停止やその兆候がみられてからのAEDによる電気ショック(除細動)が実施されるまでの時間が短ければ短いほど、傷病者が救命される確率は高くなります。市民によるAEDの使用が可能になり、それが推奨されることは救命率が高まることを意味します。医師法が改正されドクターや救急救命士でなくてもAEDによる除細動が可能になった昨年、鷹巣地区の医療機関10カ所と旧鷹巣町で2台AEDを購入しました。もちろん奈良医院でも用意し、職員の勉強会を行いAEDを使用できるようトーレニングしました。AEDはいつも外来に置いてあり必要な時持ち出して使えるようにしてあります。

「いざという時の救命救急処置のやりかた」「AEDを使用した救命処置」のCDROMがありいつでもお貸し出来ますし。AEDの現物を使用した勉強会を希望するグループにはお手伝いしたいと考えております。お気軽にご相談下さい。

 

てんじゅ裏