奈良医院だより  bQ37

                                        

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                         奈 良 医 院

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                           平成18年9月1日

                          (2006年)

奈良医院二代目 奈良康一前院長 死去によせて

三代目院長 奈良正人

奈良康一前院長は、平成18年8月20日満94歳9カ月の生涯を閉じました。

2年前胃癌を告知されたとき、積極的な治療を望まず癌と共存する道を選びました。本人の年齢、癌の場所、程度等から自ら決めたことで、それからもよく食べ、以前と変わらず各種行事に参加しておりました。本年になり食事量が減ってきたのですが、7月14日の鷹巣医師団定例医談会にも出席。7月17日康一妻幸恵の3回目の命日には、花輪にある菩提寺にお墓参りにも行って来ました。腹部膨満感が強く、7月31日精査のため北秋中央病院に入院。検査で腹部全体に癌が広がっていた状態でした。本人の意思により延命治療は行わず、苦痛緩和を目的とした治療のみとしました。会いたい人にはすべてコミュニケーションをとれるうちに会い、最後に会った人が帰った30分後位から状態が悪化し、昏睡状態は正味2時間位と、まさに天寿をまっとうした安らかな最期でした。

父と私と一緒に仕事をしはじめて半年位したとき、発作性心房細動になり精査と治療のため、2カ月休んだこともありました。私が治療したのですが、循環器科の奈良医院としては‘心臓では死なないで,とお願いしておりましたが、その約束も果たしてくれましたし、29年間一緒に仕事ができ、父の存在の大きさとありがたさを今さらながらかみしめております。

皆様には長い間医療人としてのみならず、体育協会、ボーイスカウト、ロータリークラブ、建国を祝う会、PTA関係、カメラクラブ等広範囲にわたり、お付き合いさせていただきありがとうございます。また死亡から葬儀までの間、外来治療ではご迷惑をおかけし、さらにお心遣いいただきありがとうございまいた。

‘天寿,をまっとうすることを身をもって教えてくれた父の感謝しながら、私自身これからの医療と社会貢献を考えているところです。職員共々奈良医院を今後ともよろしくお願い申し上げます。

 

てんじゅ裏