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平成18年11月1日

(2006年)

イ ン フ ル エ ン ザ

一特に高齢者はワクチン接種を一

国立感染症研究所感染症センター センター長 岡部信彦

     感染経路を断って予防

かぜは熱が37℃程度、のどや鼻などの軽い症状がずるずる続くことが多いのに対して、インフルエンザは38℃以上の高熱が突然現れ、頭痛、筋肉や関節痛、だるさなどの全身的な症状を伴い、かぜよりもはるかに重く感じられることが特徴です。

かぜもインフルエンザの病原体は主にのどや鼻から感染するので、マスクや、うがい・手洗いは感染ルートを断つということで、重要です。またマスクをすると、口の中の湿気が保たれることになり、病原体が体内に侵入しにくくなると考えらます。部屋の中は適切な温度と湿度、そして換気が必要です。

     インフルエンザにはワクチンを

インフルエンザは症状が重く、感染力が強いので注意が必要です。特に高齢者は肺炎を合併することが多く、死に至ることあります。インフルエンザの予防に効果的なのは、インフルエンザに負けない体力・気力、そしてワクチンです。インフルエンザワクチンは、多くの人の症状を軽くし、致死率を低下させます。インフルエンザウイルスは毎年のように流行する型が変化しますが、WHO(世界保健機関)を中心に、我が国を含めた地球規模の情報が集められています。それらのデータに基づいて、毎年新しいワクチンが製造されています。

     ワクチン接種は早めに

13歳以上では過去にインフルエンザに感染して免疫が少しずつできてくると考えられるため、接種回数は1回でもよいとされています。13歳未満の場合は2回が原則で、接種の間隔は1〜4週とされていますが、後半のほうが、より高い免疫ができます。ワクチンの接種を受けてから体内の免疫ができてくるには2〜4週間かかるので、インフルエンザの流行の前に(少なくても年内に)接種を済ませていおたほうがよいでしょう。

インフルエンザにかかりやすいのは子供ですが、かかった場合は重くなりやすいのは高齢者です。また、ぜんそく・肺気腫・心疾患・糖尿病などの慢性疾患を持つ人がインフルエンザにかかると、もともとの病気も悪くなりやすいので、これらの方々も早めに接種しておくとよいと思います。なお、65歳以上の高齢者の公費一部負担があります。詳しくは市町村にお尋ね下さい。

 

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