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平成24年7月1日

(2012年)

熱中症予防のために

奈 良 正 人 

 気象庁の発表によれば、今年の夏の平均気温は、平年並みか高いとの予報です。気温の高い日が続く夏には熱中症の症例が多発する心配があります。毎年7〜8月に発生のピークがあり、厚生労働省も注意を喚起しています。 

熱中症とは

 高温多湿な環境下で、体内の水分や電解質のバランスがくずれ、体温調節機能障害が起こることにより、体内に熱がこもり、筋肉痛や大量の発汗、さらには吐き気やだるさなどの症状が現れ、重症例では意識障害〜死亡が報告されています。環境条件と個人の体調の悪条件が重なることにより、熱中症の発生率が高まります。屋外活動中だけでなく、室内でも起こり得るとの認識が重要です。

熱中症の予防

「暑さを避けること」と「水分・塩分補給」が全てです。

暑い時は我慢せず、エアコンや扇風機等で室温調節をし、こまめな換気、遮光カーテン、すだれ、打ち水等で室温が上がりにくい環境の確保が大切です。屋内外共に通気性の良い、吸湿・速乾性の高い衣類の着用。保冷剤、氷、冷たいタオル等による身体の冷却。屋外では、日傘や帽子の着用。日陰の利用、こまめな休息にこころがけ、暑い日は外出を控えめにし、スポーツ活動や農作業を禁止するくらいの注意が熱中症予防には必要です。

特に、子供や高齢者・障害者では体温調節機能が充分でなく、熱中症の発生率も重症化率も高く注意が必要です。夏場は屋外駐車中の車の室内温度の上昇は、短時間で高温になることが報告されています。毎年、駐車中の車に置かれた子供の熱中症、スポーツ活動中の熱中症、室内での高齢者の熱中症での死亡例がニュースになっています。

幼い子供を持つ親、スポーツ指導者、高齢者の同居家族等の大人が注意すれば予防できる熱中症です。この夏、節電を気にしすぎて熱中症にならないよう、色々配慮しながら、元気に乗り切りましょう。

てんじゅ裏