奈良医院だより №368

        

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奈 良 医 院

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平成29年8月1日

(2017年)

高血圧対策の重要性

人間、誰でも歳をとりますが、老化を促進する生活習慣として次のことが挙げられております。(1)食塩摂取過剰、高血圧、慢性腎臓病(2)過食・肥満による糖化ストレス、糖尿病(3)過酸化物質、酸化ストレス、動脈硬化(4)過度の紫外線(5)喫煙(電子たばこも同様)(6)蛋白質摂取不足と運動不足による筋肉減少(7)骨粗しょう症と骨折

高血圧症とは
 外来で収縮期血圧140以上または拡張期血圧90以上。家庭血圧では収縮期血圧135以上または拡張期血圧85以上を言います。これらが続く時は高血圧症であり、何らかの治療が必要になります。

なぜ高血圧症は悪い
 沈黙の殺人者と言われるように自覚症状が無いのにじわじわと命の危険が増してくるからです。また生き残っても、肢体不自由状態や認知症、要介護状態になる可能性の高い病気だからです。高血圧症の薬物療法が必要な状態です、とお話しした時、薬は飲みたくないという方がおりますが、その時は塩分摂取量を減らし、肥満を解消し、運動量を増やして血圧が下がってくるか試してみる必要があります。血圧が下がらなかったり、一時良くてもまた上昇したりして来た時には、お薬を継続してしっかりコントロールしていきましょう。それでもお薬を飲まないとするならば、運を天に任せるにしても、脳卒中や認知症や要介護状態になる覚悟が必要になります。要は自分の人生の価値観の問題になる部分ですので、医療機関でとやかく言うものではありませんが、薬漬けはいやだと言いながら、個人的に通販や薬店から薬やサプリメント、栄養補助食品を沢山買い込み、薬漬けになって肝機能障害などを引き起こしている例もみてきています。健康には人一倍注意している人ほどこの傾向が強いように思い、困惑しております。
 お米と漬け物が美味しく塩分摂取量の多い秋田県ですが、塩分を減らすため、塩辛いと思う物に対し、量を減らすことを考えてみましょう。「ラーメン」や「きりたんぽ」を食べた時、スープを半分残すと間違いなく身体に入る塩分は半分近く少なくなります。口当たりにごまかされないよう、塩分の多い食物の量を減らすことから高血圧対策を考えていきましょう。特に「あたる巻き」の家系の方には効果が大きいと思います。

てんじゅ裏