奈良医院だより №390

        

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奈 良 医 院

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平成31年6月1日

(2019年)

奈 良 正 人  

熱中症に気を付けて

 先月中旬には、7月並みの暑さが続き、例年より早い段階で熱中症への注意喚起がなされました。人間の身体には体温調節機能が備わっており、暑さにも対応できるようにしています。暑い時には汗をかき気化熱を奪って体温を下げるようにしています。しかし水分補給が充分でないと、脱水にならないようするため、汗が少なくなり熱がこもってしまいます。また気温が高い状態で湿度が高かったり、風が弱かったりした時も発汗作用が減退し熱中症の危険が増してきます。熱中症が起こりやすい季節は梅雨時と夏で、熱中症による救急搬送は真夏日(最高気温30℃以上)になると発生し始め、猛暑日(最高気温35℃以上)では急速に増加します。
 こんな日・場所では要注意!
気温が高い日。暑くなり始め。湿度の高い日。風が弱い日。熱帯夜の翌日。日差しが強い日。照り返しが強い場所。熱い物がそばにある場所。
 熱中症に特に注意したい人
 乳幼児:汗腺が未発達で体温調節がうまくできない。
 気温が高く晴れた日は地面に近いほど気温が高く、ベビーカーでの外出時は様子を見ながら気をつけて行動しましょう。炎天下の車の中は短時間で高温になりますので、乳幼児にとっては生命の危険があります。
 高齢者:身体の機能低下により重篤になりやすい。
 高齢になると脂肪がつきやすくなる分、身体の水分の割合が少なくなります。加えて暑さやのどの渇きを感じにくく、十分な水分を摂ることが難しくなっています。また、高齢者は、心機能や腎機能が低下しがちなため、熱中症になった時は重篤になりやすい傾向にあります。そのため、のどが渇かなくても水分補給し、エアコンや扇風機を使い室内環境を良くしておくことが大切です。熱中症による死亡者数を見ても家(庭を含む)が最も多く45%を占めています。
 暑い日はスポーツや作業も命がけ
 熱中症が発症し易い状況では、水分補給をしっかりし、短時間で切り上げるなどの配慮が必要です。少しでも不安を感じたらスポーツ活動や作業を中止し、暑い夏場を安全に乗り切りましょう。

てんじゅ裏