奈良医院だより №393

        

〒018-3322

秋田県北秋田市住吉町7-1

奈 良 医 院

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令和元年9月1日

(2019年)

奈 良 正 人

「ダブル主治医」のすすめ

                         

 先日北秋田市民病院患者サポートセンター長の佐藤誠先生からポスターが届きました。北秋田市民病院は「ダブル主治医」を推奨しています!!というものでした。普段からかかりつけ医として、当院で出来ない検査や手術、入院治療のため北秋田市民病院に紹介しております。そこでの治療が終わったり、外来診療で症状が安定したりした症例をかかりつけ医に逆紹介してもらい継続治療をしております。必要に応じて市民病院を受診し検査や術後のチェックをしてもらっております。逆に今まで市民病院に通院加療中の患者さんについても安定した症例については新たにかかりつけ医を見つけて紹介してきています。最近当院にも紹介されるケースが増え、特に循環器系疾患症例では多くなってきているように感じております。市民病院の患者さんからの苦情に、診察にいったが待たせられて1日がかりになるとか、診察の時ゆっくり時間をかけて診てくれないとかというのが多いと聞いております。長い時間待っている患者さんも大変ですが、休みなく診療している医師はもっと大変なのを理解してあげて下さい。外来担当の時は昼食が3~4時になることもあると聞いております。外来通院の患者さんよりもっと重症な入院患者さんも診て、時には宿直もしております。しかも、宿直の時、急患が入り一睡もできなくても、翌日外来担当や手術が入っていると、平常通りの勤務になります。ドクター過労は誤診やミスにつながるだけでなく、医師自身の健康問題にも影響してきます。私自身鷹巣に戻る前は救急指定の国立病院勤務でしたので、その大変さは良く理解しております。若かったから無理が効いたという面はありましたが、当地域のドクターの現状は高齢化が進み将来が心配な状況です。病診連携を進め役割分担をしっかりし、「ダブル主治医」を大いに推奨していきましょう。複数の診療科に定期的にかかっている場合には主治医が3人でも4人でも構わないと思いますし、安定している場合は専門外でも紹介状で対応可能例も少なくありません。
 当地域では毎月第2金曜日に鷹巣医師団定例医談会が開催されております。今月で315回になる医談会には開業医だけでなく、北秋田市民病院や市立診療所のドクターや保健所長も出席されます。ドクター同士が顔の見える付き合いをしており、皆仲良くしており、患者さんの紹介もスムーズにできております。遠くへの通院が困難になったら主治医に相談してみて下さい。あなたの近くのかかりつけ医を紹介してくれると思います。


てんじゅ裏