奈良医院だより №440

       

〒018-3325

秋田県北秋田市元町11番15-3

奈 良 医 院

TEL(0186)62-1146

FAX(0186)62-1194

http://digital-k.com/nara.htm
令和5年8月1日

(2023年)   
 

虫刺されに注意

           奈 良 正 人

 暑い日が続き、虫達の活動が活発になって来る季節になりました。特にこの時期、蜂、アブ、ブヨ、蚊等の影響が目立ってきております。虫に刺されると痛みや痒みが出ます。痛みは刺されたり咬まれたりすることで起きますが痒みは、皮膚に注入された物質に対するアレルギー反応によって生じます。アレルギー反応には主に即時型反応と遅延型反応があります。即時型反応は虫の刺咬や吸血を受けた直後から痒み、発赤、蕁麻疹などが出現し、数時間で軽快する反応です。一方、遅延型反応は、虫の刺咬や吸血を受けた1~2日後に痒み、発赤、発疹、水ぶくれなどが出現して数日~1週間で軟快するという反応です。
 これらのアレルギー反応は、虫の種類、刺された頻度やその人の体質によって症状の現れ方に個人差があるのが特徴です。特にアシナガ蜂やスズメ蜂によりアレルギー反応が強い場合は刺されて30分~1時間で呼吸困難、意識消失や血圧低下などを生じて、死に至ることがあります。これはアナフィラキシーショックと呼ばれる症状でハチ刺されによる死亡事故はこの特殊なアレルギー反応によるものです。
 これからの野外活動の際には肌の露出を少なくし、携帯用蚊取り線香や虫除けスプレーなどの忌避剤を用いたり、頭部、顔面用、防虫ネットの使用である程度の防除は可能です。また蜂については黒っぽい衣類や髪に反応すると言われており、帽子の着用や白っぽい衣類の使用がおすすめです。また、車の排気ガス、呼気に含まれる炭酸ガスや温度にアブやブヨが集まって来ると言われています。虫に刺され、症状が目立つ時は医療機関を受診しましょう。特に蜂に刺されてアナフィラキシーショックを起こした事のある人はエピペンの携帯と症状がでたら、様子をみる事よりも先にエピペンを使用し、すぐ医療機関を受診しましょう。尚、奈良正人院長はエピペン処方登録医です。
 暑さもまだまだ続きます。虫刺されに注意し、この夏を乗り切りましょう。

                     てんじゅ裏